※注意:作品を一通り観ている前提なのでネタバレが含まれています、ご了承ください。
目次
はじめに
映画「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」DVD・Blu-rayの監督アダム・ウィンガード氏のオーディオコメンタリー(音声解説)にて語られる内容をピックアップしてまとめてみました。
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また、その他映像特典についての詳細は下記リンクより。
https://moviefan-n.com/3565/オマージュ・比喩
- ホログラムを用いた説明シーン:映画「スター・ウォーズ ジェダイの復讐」を意識した。(帰還ではなく復讐と翻訳されている)
- 最初の対決:映画「スターウォーズ 帝国の逆襲」、映画「ジョーズ」、映画「ダイ・ハード」を参考・例に挙げている。
- 最初の対決後のゴジラ:監督の猫の行動をヒントに製作。
- ヘリで運ぶシーン:映画「キングコング対ゴジラ」に対するオマージュ
- HEAV(ヒーヴ):「AKIRA」から影響を受けており、映像的には映画「スター・ウォーズ ジェダイの復讐」のミレニアムファルコンに例えている。
- 突入シーン:監督が3000ドルで製作した映画「Pop Skull」からヒントを得てる。
- 扉の前に立つコング:入り口をモノリス風にして映画「2001年宇宙の旅」へのオマージュ。
- 宮殿:スイスのゲーテアヌムを参考にした。(監督はルドルフ・シュタイナー氏の信奉者)
- ランス・レディック氏:監督の映画「ザ・ゲスト」にも出演し、モナークのリーダーで役名はギラーミン。この名前は1976年版の映画「キングコング」の監督の名前と同じ。
- ネオンあふれる都市で戦闘:映画「トロン」的で、香港の街並みをほぼ忠実に再現。
- HEAV(ヒーヴ)が地表に出るシーン:バック・トゥ・ザ・ヒューチャー・ザ・ライドからヒントを得て製作。
- メカゴジラの操縦者が感電:映画「ゴースト・ハンターズ」の電気シーンからヒントを得て製作。
- コングの勝利:映画「ロッキー」的と表現。
- 肩を治すシーン:映画「リーサル・ウェポン2」に例えて説明。
- 回転するメカゴジラの尻尾:監督自身タイトルは忘れたが90年代前半のホラー映画をヒントに製作。
- 家族の再会シーン:映画「ゴーストバスターズ」のラストを彷彿
小ネタ・製作裏話・監督の考えや意向
- opにて、人工的な世界を示唆するために機械(監視カメラ?):HEAV(ヒーヴ)の機体の一部パーツを外しプロジェクターに作り変えて木に設置(予算の都合)。
- この映画では過去のゴジラやコング映画の曲は使っておらず、ゼロから製作。
- 吹き飛ぶ研究員は最初モナークだったが、結局エイペックスのシーンになった。
- ニュースのゴジラ映像:元のオープニング映像の未完成のVFXで、一瞬だがじっくり見ると未完成品。VFXの人が機転を利かせて製作。
- ジアの部屋の絵:全て監督が描いたもの。美術担当は上手すぎて子供が描いた風の物を用意するのが困難だった。
- 監督はエルヴィスの大ファンで、船を用いたコング輸送シーンに音楽を使うだけでなく本作の製作初期から並行して彼の映画も製作した。
- 船はセットがあり、水中用の逆さまセットの2種類用意している。
- ジア役のケイリーさんは演技ではなく本当に聴覚障害があり、監督も2か月半~3か月くらい手話教室に通うが結局下手で通訳してもらった。
- 監督の解釈では、ゴジラは無敵で遊んでるだけであり、コングは必死。
- 地下空洞への入り口は南極:バード少将の南極体験伝説を監督は信じている。
- コングに殺されるワーバット:緑の血で漫画的にしたのは、子供への影響を考えて残酷さを抑える為。
- コングの斧:監督のアイデアで製作し、脚本では王の杖を見つけて香港には杖を置いていく予定だった。当初は美的観点だけだったが製作が進むにつれてプロットポイントに発展した。
- ギドラの頭の能力:アイデアを思い付いたのは元アシスタントのゲイリー氏、香港から地下空洞へ人間がどう連絡するかを考えていた時に発言し発展した。
- 機械がサンプルを採取:シークエンスが大々的に撮り直しで、会話内容はそこまで練っていない。よそへ移動するための口実。
- 監督は地下空洞に行く理由を必死で考えたがどうでもよくなり、目当てはモンスターの対決と断言。
- ゴジラはコングと遊んでいるだけで、殺せるけど必要ないと思っている。「力の差を見せつけたい」という考え。
- 最後まで操縦されるのは面白くないため、製作途中でメカゴジラに自我を持たせることに変更。
- ゴジラは神であり、コングは勝てない。監督は小学生の時からそう思い、コングはこの映画で主人公として製作。
映画製作自体の話・監督の愚痴
- SFやモンスター映画ではよく下水処理場を使う:パイプ等がハイテクに見える為。
- シークエンス全体が撮影後に変更になることも多く、群衆が逃げ回るシーンは違う用途で映像の再利用は大作ではよくあること。
- 予算が少なく節約は映画ではよくあり、いつも3割少ない。如何に工夫して製作しているのかを語っている。
- VFXは基本的に予算がかさむ。
- 通常のハリウッド映画では1作品につき50人くらい脚本家がいる。
参考文献
映画「ゴジラ VS コング」 DVD・Blu-ray 特典の音声解説
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